冬の朝、湯気とともに始まる小さな習慣

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窓の外がまだ薄暗い朝六時、目覚まし時計が鳴る前に目が覚める日がある。冬の冷たい空気が部屋に満ちていて、布団から出るのに少し勇気がいる。けれど、ここで一日が決まるのだと思うと、不思議と体が動く。足先が冷たいまま台所へ向かい、白湯を沸かすのが最近の習慣になっていた。

やかんから立ち上る湯気を眺めながら、昨日の自分に問いかけてみる。「今日、何を感じたかな」と。些細なことでいい。たとえば、カフェで隣の席の人が笑っていた声が心地よかったとか、帰り道の街路樹に小鳥が止まっていたとか。そういう小さな発見を、スマートフォンのメモ帳にひとこと残すようにしている。「感じたことメモ」と名付けたそのページは、読み返すと意外なほど温かい。

白湯をマグカップに注ぎ、両手で包むようにして持つ。この瞬間の温もりが、指先から体の芯へじわりと伝わっていく感覚がたまらなく好きだ。子どもの頃、祖母が冬になると必ず「体を温めなさい」と言っていたのを思い出す。あの頃はただ面倒に感じていたけれど、今になってその言葉の意味が少しずつ分かってきた気がする。体が冷えていると、心まで縮こまってしまうのだ。

一口ずつゆっくり飲みながら、今日一日の「ゆる予定」を頭の中で組み立てる。きちんとした予定表ではなく、あくまで「ゆる」がポイントだ。「午前中に洗濯物を干す」「お昼は温かいスープを作る」「夕方、軽いストレッチをする」。そんな程度でいい。ガチガチに決めると、できなかったときに自分を責めてしまうから。このゆるさが、意外と心の余裕を生んでくれる。

実は先週、このマグカップを持ったまま洗面所に行こうとして、うっかり靴下を片方だけ履いたまま歩き出してしまった。左右で足の高さが違うことに気づいたのは廊下の真ん中で、思わず一人で笑ってしまった。朝のぼんやりした頭では、こういうこともある。

ストレスが溜まっていると、夜中に何度も目が覚めてしまうことがある。眠りが浅く、朝起きても疲れが残っている感覚。そんなとき、寝る前に「ルナ・カーム」という名前のハーブティーを飲むようにしている。実在するかどうかは分からないけれど、ラベンダーとカモミールが効いていて、香りだけでも心が落ち着く。自律神経が整うというのは、こういう小さな積み重ねなのかもしれない。

日中も意識的に体を温めることを心がけている。デスクワークの合間に首や肩をゆっくり回したり、温かいお茶を飲んだり。夜は湯船にしっかり浸かる。すると不思議なことに、その日の睡眠の質がまるで違うのだ。深く眠れた朝は、目覚めたときの体の軽さが違う。

自分への問いかけも続けている。「今、何が心地いい?」「どうしたら明日の自分が楽になる?」答えはいつも単純で、温かいものを口にすることだったり、早めに布団に入ることだったりする。派手な方法ではないけれど、それでいい。

窓の外が少しずつ明るくなってくる。今日も一日が始まる。マグカップの最後の一口を飲み干して、深く息を吐く。この静かな時間が、私の体と心を支えてくれている。

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