朝のコーヒーカップが教えてくれた、体温と眠りの小さな関係

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窓から差し込む朝の光が、テーブルの上のマグカップをほんのり温めていた。まだ少し肌寒い三月の朝、湯気の立つハーブティーを両手で包むと、指先からじんわりと熱が伝わってくる。この感覚が、一日の始まりに必要なスイッチのように感じられる瞬間だ。

最近、友人から「最近よく眠れてる?」と聞かれたことがあった。正直に答えるなら、眠りは浅く、夜中に何度も目が覚める日が続いていた。朝起きても体が重く、どこか疲れが抜けきらない。そんな状態が当たり前になっていたから、自分でも気づかないうちに、体はずっと緊張していたのかもしれない。

ふと思い出したのは、子どもの頃に祖母の家で過ごした冬の夜のことだ。寝る前に必ず湯たんぽを布団に入れてくれて、足元がぽかぽかと温まると、不思議なほどすぐに眠りに落ちていった。あの頃は何も考えずに眠れていたのに、今はどうしてこんなに眠ることが難しく感じるのだろう。

体温と睡眠には、実は深いつながりがある。私たちの体は、夜になると自然に体温を下げることで、眠りへと導かれる仕組みを持っている。けれど、日中に体がしっかりと温まっていないと、その落差がうまく作れず、眠りのスイッチが入りにくくなるのだという。つまり、日中に体を温めておくことが、夜の深い眠りにつながるということだ。

ある日、カフェで友人と待ち合わせをしていたとき、彼女がふとあくびをしながら首筋をさすっていた。「最近、首と肩がすごく凝っててさ」と言いながら、温かいカフェラテを一口飲む。そのとき、彼女の表情が少しだけ和らいだように見えた。温かいものを口にするだけで、体の緊張がほぐれる瞬間がある。それは単なる気のせいではなく、体の内側から温まることで、自律神経が整い始めるサインなのかもしれない。

ちなみに、私が最近試しているのは「ルナティカ」という名前の、カモミールとラベンダーをブレンドしたハーブティーだ。名前の響きに惹かれて買ってみたのだけれど、夜に飲むと不思議と心が静まる気がする。香りが鼻を通るとき、ふっと肩の力が抜けるような感覚がある。

自律神経という言葉は、よく耳にするけれど、実際にどう整えたらいいのかわからないことも多い。けれど、案外シンプルなことから始められるのかもしれない。たとえば、朝起きたら白湯を一杯飲む。お風呂にゆっくり浸かる。寝る前にスマホを見ない時間をつくる。そして、自分の体が今どんな状態かを、少しだけ意識してみる。

「感じたことメモ」という言葉を最近知った。その日に感じた小さな変化や気づきを、短くメモしておくだけでいい。たとえば「今日は肩が軽かった」とか「昨日より眠れた気がする」とか。そうやって自分の体に問いかけるように過ごしていると、何が自分にとって心地よいのか、少しずつ見えてくる。

そしてもうひとつ、「ゆる予定づくり」も試してみている。カチッとした予定ではなく、「今週のどこかでお風呂にゆっくり入る日をつくる」とか、「週末の朝は白湯を飲んでから動き出す」とか、そんな緩やかな目標だ。それだけで、毎日に少しだけ余白ができる。

ある朝、いつものようにマグカップを持ち上げようとしたら、思いのほか熱くて思わず「あちっ」と声が出た。慌てて持ち直したけれど、その瞬間、自分が少し笑っていることに気づいた。そんな小さなズレや失敗が、案外、体の力を抜いてくれるのかもしれない。

体を温めること、眠りの質を整えること。それは特別なことではなく、毎日のほんの少しの意識から始まる。朝の一杯、夜の一息、そして自分の体に問いかける時間。そんな積み重ねが、いつまでも若々しく健やかでいるための、静かな土台になっていくのだと思う。

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