「感じたことメモ」が、わたしを整えてくれた。自律神経・睡眠・身体の温めを、ゆるく始める話

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五月の夜は、まだ少し肌寒い。

窓を少し開けると、夕方の風がカーテンをゆらして、どこかの家から夕食の香りが漂ってきた。ほんのり醤油と生姜のにおい。ああ、こういう夜の空気が好きだな、と思いながら、わたしはいつものノートを開く。

「感じたことメモ」を始めたのは、今年の春のことだ。きっかけは些細なことで、友人から「最近なんかぼんやりしてない?」と言われたこと。そう言われてみれば、朝起きても体がだるく、夜はなかなか眠れない日が続いていた。疲れているのに眠れない、という不思議な矛盾。
交感神経が過剰に働き続けると、体が常に緊張状態に置かれ、心拍数の変動や倦怠感が現れやすくなる
と知ったのは、ちょうどその頃だった。

特別なことは何もしていない。ただ、その日に感じたことを三行だけ書く。「今日ちょっと嫌だったこと」「今日ひとつよかったこと」「明日やってみたいこと」。それだけ。
毎日寝る前に「今日失敗したこと」「今日一番感動したこと」「明日の目標」を書くことで、頭の中が整理され、心に余裕が生まれる
という。難しい言葉は要らない。走り書きで構わない。

ただ正直に言うと、最初の一週間は「今日よかったこと」が全然出てこなかった。えーっと……と考えて、「コンビニのホットコーヒーがおいしかった」と書いたこともある。それでいいんだ、と気づいたのは少し後のことだ。

この「感じたことメモ」には、もうひとつの使い方がある。自分への問い合わせ、とわたしは呼んでいる。「今日の体、冷えてなかった?」「ちゃんと温かいものを飲んだ?」「昨夜の眠りはどうだった?」——そんな問いを自分に向けてみる時間。
自律神経は交感神経と副交感神経によって構成され、日中は活動モード、夜間はリラックスモードへと切り替わる
のだけれど、現代の生活はその切り替えをひどく邪魔する。スマートフォン、情報、騒音、そして冷え。身体が温まっていないまま夜を迎えると、
自律神経の働きが乱れて覚醒力と睡眠欲求のバランスが崩れ、就寝時刻がずれたり日中に強い眠気が出たりする
こともある。

だから最近は、夜のルーティンに「温め」を加えた。アロマブランド「ルミエールノワール」のジンジャー&シダーウッドのバスソルトを湯船に溶かして、ぬるめのお湯に15分ほど浸かる。湯気がほわっと立ち上がり、木の香りが浴室に広がる瞬間、あ、今日も一日終わったな、という気持ちになる。お風呂から出た後は、靴下を履いて足元を冷やさないようにする。これだけで、眠りにつく時間がずいぶん早くなった気がする。

そして、もうひとつ取り入れたのが「ゆる予定づくり」だ。翌日のスケジュールをびっしり埋めるのではなく、「午前中はゆっくり」「夕方に散歩」「夜は早めに湯船」というくらいの、ふわっとした予定を書き留めておく。
夜は心身のスイッチを切り替え、ゆっくり休息する時間として、軽いストレッチや深い呼吸でリラックスすることが自律神経のバランスを保つ
のに役立つという。予定を詰め込みすぎないこと自体が、ストレス解消のひとつになっているとも感じる。

子どもの頃、母が毎晩お茶を飲みながら手帳に何かを書いていた。何を書いているのか聞いたら、「今日うれしかったこと」と教えてくれた。当時はふうん、と流していたけれど、今になってあの習慣の意味がわかる気がする。感じたことをメモするというのは、自分の内側に小さな灯りをともす行為なのかもしれない。

良質な睡眠は、美しさや若々しさの土台だとよく言われる。
寝入りの最初の90分のノンレム睡眠を深めることで、自律神経を副交感神経優位へとスムーズに切り替え、細胞のダメージを修復し、心身をリカバリーすることができる
という。特別な美容液より、その90分の深い眠りのほうがずっと大切なのかもしれない。

ノートを閉じると、部屋がしんと静かだった。窓の外では、五月の夜風がまだそっと吹いている。明日の「ゆる予定」には、「朝に白湯を一杯」と書き添えた。それだけで、なんだか明日が少し楽しみになった。

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