「感じたことメモ」が、わたしを整えてくれた話——自律神経・睡眠・ゆる予定づくりのはじめ方

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梅雨が明けきらない、七月の夕方のことだった。窓の外から蝉の声がじわじわと聞こえはじめて、台所にはまだ夕飯の湯気が漂っている。そんな時間に、ふと手帳を開いてみた。何かを書こうと思ったわけじゃない。ただ、なんとなく、ペンを持ちたかった。

最近、なんだか眠りが浅い。朝起きると肩がこっていて、頭がぼんやりしている。心当たりはいくつかあって、そのひとつが「感じたこと」を全部流してしまっていることだと気づいた。嬉しかったこと、気になったこと、ちょっとイライラしたこと——全部スマホのタイムラインに溶けていって、自分の中には何も残っていない。

そこで始めたのが「感じたことメモ」だ。

やり方はシンプルで、一日のうちに「あ、これ感じたな」と思った瞬間を、短くメモするだけ。「夕方のお風呂がいつもより気持ちよかった」「コーヒーの香りで少し元気が出た」「なんかちょっと焦ってた」、そんな些細なことでいい。実は子どもの頃、母が台所の壁に小さなメモ帳を貼って「今日よかったこと」を書いていた。あれを笑っていたのに、気づけば同じことをしている。

この「感じたことメモ」が、じわじわと自律神経の調整につながっていった。
自律神経には、アクセル役の「交感神経」とブレーキ役の「副交感神経」があり、夜にリラックスしているときは副交感神経が優位になって、心拍数を穏やかにし、血管を広げてくれる。
ところが、感情を流したままにしていると、夜になっても頭の中でぐるぐると考え続けてしまう。メモをすることで、その日の感情に「ちゃんと気づいた」という区切りができる。自分への問い合わせ、とも言えるかもしれない。「今日のわたしはどうだった?」と、静かに自分に聞いてみる時間。

もうひとつ、このメモと合わせてやるようになったのが「ゆる予定づくり」だ。翌日の予定を、びっしり埋めるのではなく、「午前中は家のことをゆっくりやる」「夕方に近所を少し歩く」くらいの粒度で書く。インテリア雑貨ブランド「ノルテリア」のシンプルなノートに書くのが最近のお気に入りで、見た目がすっきりしているだけで不思議と気持ちが落ち着く。ちなみに初めて書いたとき、「ゆる予定」のつもりが気づいたら予定が15個並んでいて、思わず自分でツッコんだ。それはもう全然ゆるくない。

「首、手首、足首などを冷やさない服装にする」「温かい飲み物を選ぶ」だけでも、自律神経の安定に役立つ
という。夜のメモタイムには、ハーブティーをひとつ淹れるようにした。カップを両手でそっと包むと、じんわりとした温かさが手のひらから広がって、それだけで一日の緊張がほどけていく感じがする。

自律神経が整うと良質な睡眠が得られやすく、また睡眠のメカニズムが適切に働くと生活リズムが整い、自律神経も整いやすくなる。
眠りの質が上がると、翌朝の目覚めが変わる。それは数字では測れないけれど、確かに体が知っている変化だ。

「感じたことメモ」は、特別なことじゃない。ただ、自分の内側にちゃんと目を向ける、小さな習慣。夜の静かな時間に、ペンを持って、今日のわたしに「どうだった?」と聞いてみる。それだけで、眠りが少しずつ深くなっていくかもしれない。若々しく、健やかでいたいなら、まず自分の声を聞くことから始めてみてほしい。

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