「感じたことメモ」が教えてくれた、自律神経と眠りの深い話

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梅雨の晴れ間の午後、窓から差し込む光がやけに白くて、思わず目を細めた。エアコンの冷気と外の湿気が混ざり合ったような、あの独特のぬるさ。そういえば最近、朝起きたときにどこかだるい。体の芯が、まだ眠ったままみたいな感覚がずっと続いていた。

そんなとき、ふと始めたのが「感じたことメモ」だった。難しいことは何もない。「今日、肩が重かった」「夕方になると手先が冷えた」「なんとなく気持ちがざわざわした」——そんな一言を、スマートフォンのメモ帳にぽつぽつと書き留めるだけ。でも、続けてみると気づくことがあった。冷えている日と、眠りが浅い日は、ほとんどセットで訪れているということ。

それは偶然ではないらしい。体が冷えると血流が滞り、自律神経のバランスが乱れやすくなる。自律神経が乱れると、夜になっても体がうまく「休む準備」に切り替わらず、良質な睡眠が遠のいていく。子どもの頃、祖母がいつも「足を冷やすな」と言っていたのを思い出した。あれは単なる言い伝えではなかったのかもしれない。

「感じたことメモ」を重ねるうちに、もうひとつの習慣が生まれた。自分への問い合わせ、とでも言えばいいだろうか。「今日の私は、何を欲しがっているのか」「体はどこが疲れているのか」と、自分自身に静かに尋ねてみる時間。これが思いのほか、ストレス解消につながった。誰かに話すでもなく、SNSに流すでもなく、ただ内側に耳を傾けるだけ。それだけで、夜の寝つきが少し変わった気がした。

ある夜、アロマブランド「ソルヴェ・ノルド」のシダーウッドのオイルをお湯に垂らして足湯をしながら、ぼんやりとメモを見返していた。湯気がほんのり甘い木の香りを運んできて、指先からじわじわと温かさが広がっていく。ああ、これだ、と思った。体の芯が温まると、肩の力が自然に抜けていく。そして気づいたら、うとうとしながらメモ帳を落としていた——画面が床に当たった音で我に返ったときには、少し笑ってしまったけれど。

温めることは、眠りへの入り口だ。深部体温がいったん上がって、そこからゆっくり下がっていく過程で、人は眠気を感じる。だから就寝の1〜2時間前に体を温めることが、自律神経の調整にとっても大切になってくる。シャワーで済ませがちな日常を、湯船に変えるだけでも違う。

そして、もうひとつ取り入れてみたのが「ゆる予定づくり」だ。翌日のスケジュールを、ガチガチに埋めるのではなく、「午前中に少し動く」「夜は早めに湯船に入る」くらいのふんわりした指針を書き留めておく。完璧な計画より、体に寄り添う余白のほうが、ずっと心地よかった。

感じたことメモ、自分への問い合わせ、ゆる予定づくり。この三つは、どれも5分もかからない小さな習慣だ。でも積み重なると、体の声が聞こえやすくなる。眠りが深くなる。朝、目覚めたときの感覚が、少しずつ変わってくる。美しくあることも、若々しくあることも、きっとそういう地味な積み重ねの先にある——そう、あの梅雨の午後の白い光の中で、ひっそりと思った。

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