
夜、22時をまわったころ。ようやく家に帰りついて、コートを脱ぐ間もなくスマホを確認してしまう。そんな自分に、ふと気づいたのはつい最近のことだった。
バスタイムを「ただ洗う時間」ではなく、美容・リラックス・自分をいたわる「有意義な時間」と捉える人が全体の80.6%にのぼる
というデータを目にして、わたしは少し立ち止まった。そうか、みんなも同じように、お風呂の時間を「もったいない」と感じながら生きてきたのかもしれない。
思えば子どものころ、母がお風呂から出てくると、なんともいえないやさしい湯気の香りがして、顔がほんのり赤くなっていた。あの、ほわっとした空気感が好きだったなと、ふと思い出す。
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最近、わたしが変えたのは「入浴時間」の使い方だ。以前はシャワーだけで済ませることも多かったけれど、今は湯船に浸かることを意識的に選ぶようにした。
38〜40℃の心地良いお湯に15分程度じっくりと浸かること。42℃以上の熱いお湯は交感神経を刺激してしまい、リラックスとは逆の状態になってしまう
と知ってからは、温度計をバスルームに置くようになった。最初は「そこまでするの?」と自分でも苦笑いしたけれど、これが思いのほか、よかった。
適切な条件のお風呂に入るだけで、交感神経から副交感神経への切り替えが行われ、自律神経のバランスを整えることができる
という。仕事でどれだけ頭を使っても、人間関係で消耗しても、湯船のなかでは不思議と「もうそれでいいか」という気持ちになれる。
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お気に入りの入浴剤は、「ハコニワバスラボ」というブランドのラベンダー&ヒノキのもの。お湯に溶かすと、ほんのり白く濁って、かすかに森の香りが広がる。照明を少し落として、スマホを洗面台の外に置く。ただそれだけで、浴室はちいさな別世界になる。
38〜40℃の湯船に浸かると、副交感神経が刺激され、身体が自然とリラックスモードに切り替わる。副交感神経が優位になることで、心拍数や呼吸がゆるやかになり、全身の力も抜けやすくなる
。その感覚が、最近ようやくわかってきた気がする。湯船の中で、肩がすとんと落ちる瞬間がある。あれが、副交感神経が動き出すサインなのかもしれない。
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入浴後は、ぬくもりアイテムとして愛用しているオーガニックコットンのバスローブに包まれながら、白湯を一杯飲む。これが、わたしの「夜の儀式」になりつつある。
お風呂から出て1時間後が体温が下がり始め、眠りやすくなると言われている
から、そのタイミングに合わせてベッドに向かうと、以前よりずっとすんなり眠れるようになった。
良質な睡眠は、翌朝の顔色にも出る。そしてこれが、ノーメイクデーを楽しめるようになった理由でもある。肌の調子がいいと、「今日はすっぴんでいいか」と思える朝が増えた。メイクをしない日は、自分の素顔と向き合う日。それはそれで、なんだか清々しい。
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バランスの良い食事、適度な運動、質の良い睡眠、身体を温めること、ストレスケアなどを見直しながら、お肌の代謝促進を習慣化していくことが、これからの美容の軸になる
と言われている。難しいことをいくつも重ねなくても、まず「入浴時間をちゃんと使う」というたったひとつの習慣が、思いのほか多くのことを変えてくれる。
夜の湯船は、ただ体を洗う場所じゃない。自律神経を整え、ストレスを手放し、眠りの準備をする、自分だけのリセットタイム。一日の終わりに、少しだけ丁寧に過ごしてみると、翌朝の自分が少しだけやさしい顔をしている——そんな気がしている。






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