「感じたことメモ」が、わたしの自律神経を整えてくれた話

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六月の朝は、思ったより早く明るくなる。

カーテンの隙間からうっすら差し込む光が、まだ眠たい瞼の上に落ちてきて、ああもう朝か、と思いながらもぐずぐずと布団のなかにいた。そんなある日、ふと手帳を引っ張り出して、何を書くでもなくペンを走らせた。「今日の空気、なんか湿ってる。でもそんなに嫌じゃない」——たったそれだけ。でもそのひと言が、一日の始まりをすこし変えてくれた気がした。

「感じたことメモ」という習慣を始めたのは、ほんの気まぐれだった。SNSで誰かが「毎朝3行だけ書いてる」と言っていて、へえ、と思っただけ。深い意味なんてなかった。でも続けているうちに、自分への問い合わせが自然と増えていった。「今日、体が重いのはなぜだろう」「昨夜、なんであんなに眠れなかったんだろう」。問いを立てると、答えがなくても、なぜかすこし楽になる。

自律神経の話をすると、難しく聞こえるかもしれない。でも要は、「緊張しっぱなし」か「ちゃんとゆるめているか」の差だと思っている。忙しい毎日のなかで、体を温めることを後回しにしていた時期があった。シャワーだけで済ませ、冷たい飲み物を飲み、夜遅くまでスマホを見ていた。そのころの睡眠の質は、お世辞にもよくなかった。翌朝の目覚めが悪く、一日中どこかぼんやりしていた。

転機になったのは、「ノルテ・ルーシュ」という小さなハーブブランドのジンジャーハニーティーに出会ったこと。友人がカップを差し出してくれた瞬間、ふわっと生姜と蜂蜜の香りが漂ってきて、思わず両手でカップを包んだ。その温かさが手のひらからじわじわと広がって、ああ、こんなに体が冷えていたのか、と気づいた。子どもの頃、祖母が風邪をひくたびに生姜湯を作ってくれたことを思い出した。あのときの台所の湯気の白さまで、鮮明に蘇ってきた。

体を温めることと、よく眠ることは、どうやら切り離せない。湯船につかる、温かいものを飲む、夜のスマホをすこし控える。どれも地味で、劇的な変化があるわけじゃない。でも「感じたことメモ」に書き続けていると、じわじわと自分の変化に気づけるようになってくる。「今朝は目覚めがよかった」「昨夜は湯船に入ったから、寝つきがよかった気がする」——そういう小さな発見の積み重ねが、自分の体のリズムを教えてくれる。

ゆる予定づくりも、この習慣から生まれた。無理なスケジュールを立てるのをやめて、「今週は木曜の夜にお風呂をゆっくり入る日にしよう」「日曜の朝はメモをゆっくり書く」という小さな約束を自分と交わすようになった。最初は「こんなのが予定と呼べるのか」と少し笑ってしまったけれど(手帳に「ゆっくりお風呂」と書く自分が、なんとも可笑しくて)、これが意外と守れるし、守れたときの満足感がある。

若々しくいたい、健やかでいたい、という気持ちは、きっと誰の中にもある。それは特別なことじゃなくて、毎日のちいさな感覚を大切にすることから始まるのかもしれない。感じたことをメモして、自分に問いかけて、ゆるく予定を立てる。それだけで、体も心も、すこしずつ整っていく。

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