「感じたことメモ」から始まる、わたしへの小さな問い合わせ──自律神経と睡眠を整えるゆる予定づくりのすすめ

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九月も後半に差しかかり、朝晩の空気がようやく少しだけひんやりしてきた。窓を開けると、どこかの庭から金木犀の香りが風に乗って流れてくる。ああ、今年もこの季節が来たんだ、とぼんやり思いながら、わたしはマグカップを両手で包んでいた。中身は「ハルモアティー」という小さな雑貨屋で見つけたブレンドハーブティーで、カモミールとレモングラスが混ざった、ほんのり甘い湯気が立ちのぼる。

最近、こんな習慣を始めた。寝る前の十分間、スマホを伏せて、ノートに「感じたことメモ」を書くのだ。その日に感じたこと、ちょっとした驚き、誰かの言葉、空の色。箇条書きでも、文章でも、なんでもいい。大事なのは、頭の中をそのままページに落とすこと。

手書きの日記をつけると自律神経が整い、心身をコントロールできるようになるという研究がある。
それを知ったとき、「あ、だからあのノートを書いた翌朝は気持ちよく起きられたのか」と腑に落ちた。理屈よりも先に、体が知っていたのかもしれない。

「感じたことメモ」は、ある意味で**自分への問い合わせ**だと思っている。今日のわたしはどんな状態だったか。何に疲れて、何に喜んで、何を後回しにしたか。問い合わせフォームに送信するように、自分の内側に向けて静かに尋ねてみる。返答はすぐに来ないこともあるけれど、書き続けていると、少しずつ自分のリズムが見えてくる。

自律神経は交感神経と副交感神経によって構成され、日中は活動モード、夜間はリラックスモードへと切り替わる。ストレスや不規則な生活リズムによってそのバランスが乱れると、睡眠の質が低下しやすくなる。
だから、夜の過ごし方はとても大切だ。

子どもの頃、母が「冷えは万病のもとよ」とよく言っていた。当時は半信半疑で、靴下も履かずに廊下を走り回っていたけれど、大人になった今、その言葉の重みをじわじわと実感している。足元が冷えたまま布団に入ると、なかなか寝つけない。体を温めることは、副交感神経を優位にするための、いちばんシンプルな方法のひとつだと知ったのは、ずいぶん最近のことだ。

そこで取り入れたのが、**ゆる予定づくり**。びっしりとスケジュールを埋めるのではなく、一日のどこかに「体を温める時間」と「静かに過ごす時間」をゆるく予約しておくイメージだ。たとえば、月曜の夜はお風呂に少し長く浸かる。木曜の朝は五分だけ早起きして、白湯を飲みながらメモを書く。それだけでいい。

先日、友人とカフェで話していたとき、彼女がふとテーブルに頬杖をついてうとうとしかけた。「ちゃんと寝てる?」と聞くと、「最近ぜんぜん」と苦笑いしながら、温かいコーヒーを両手で受け取った。その仕草がどこか愛おしくて、同時にちょっと心配だった。
季節の変わり目は、寒暖差によって自律神経の切り替えがうまくいかず、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりしやすい時期でもある。
彼女にも、ゆる予定づくりを話してみようと思った。

不規則な生活習慣や過度の疲労、ストレスがかかり続けると、自律神経が乱れて睡眠の質が低下しやすくなる。
良質な睡眠は、美しさや若々しさを保つためにも欠かせないもの。どんなに高価なスキンケアよりも、深く眠れた翌朝の肌のほうが、ずっと柔らかく見える気がする。

「感じたことメモ」を書き終えたあと、ノートを閉じて部屋の電気を落とす。ハルモアティーの残り香がまだかすかに漂っている。窓の外では虫が鳴いていて、秋の夜がしんと深まっていく。こういう時間を、ちゃんと自分に与えてあげることが、自分への一番やさしい問い合わせなのかもしれない。

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